こんにちは。
IT業界で3〜5年目になると、多くのエンジニアが一度は考えるキャリアの岐路があります。
「このままエンジニアとして技術を極めていくのか、それともプロジェクトマネージャー(PM)を目指すのか」
私自身も、昔は「技術を続けながら、いずれPMになれたらいいな」と考えていた時期がありました。でも20年以上現場を経験してわかったことがあります。
PMと技術は、まったく別の仕事です。
この違いを理解せずにキャリアを選ぶと、どちらも中途半端になってしまいます。今回は、現場で見てきた経験をもとに、この2つのキャリアの違いと選び方をお伝えします。
PMと技術は「まったく別の仕事」
まず、この認識を持つことが最初の一歩です。
PMの仕事とは
PMの仕事は、管理することです。具体的には、プロジェクトの進捗・コスト・スケジュールを管理し、プロジェクト全体を正しい方向に導くことが役割です。
PMに求められる力は、大きく2つあります。
数字に強いこと
コストやスケジュールは常に数字で管理します。予算の残りがいくらか、このペースで進むと何日遅延するか、を即座に把握できなければなりません。
コミュニケーション力
顧客が本当に求めているものを正確にイメージし、現在作っているものとのズレを把握して、軌道修正を行うのがPMの仕事です。顧客・開発チーム・経営層、それぞれに対して適切なコミュニケーションが取れる力が必要になります。
技術者の仕事とは
技術者の仕事は、求められているものを正確に作ることです。ただし「動けばいい」では不十分です。
技術者に求められるのは以下の視点です。
処理速度への配慮
システムは何年も使い続けると、データが膨大になり処理速度が落ちてきます。これはよくあることです。最初からデータ量の増加を想定した設計になっていないと、後から大きな改修が必要になります。
改修しやすい作り
システムは作って終わりではなく、常に更新が必要です。改修がしやすい構造になっていないと、小さな修正でも大きなコストがかかってしまいます。
セキュリティへの対応
セキュリティ問題が発覚した場合は、早急な対応が求められます。常にセキュリティの知識をアップデートしておく必要があります。
「技術を続けながら、後でPMになる」は危険な考え方
現場でよく聞く話があります。
「今はエンジニアとして技術を磨いて、ある程度経験を積んだらPMになりたい」
私も若い頃、同じことを考えていました。しかし現実はそう甘くありません。
PMと技術は求められるスキルがまったく異なります。PMをやりながら技術も担当するという働き方では、どちらも中途半端になってしまいます。PMはプロジェクト全体を見渡す視点が必要で、技術者は目の前のコードに深く集中する視点が必要です。この2つを同時に高いレベルでこなすのは、現実的ではありません。
つまり、PMを目指すならPMの知見を、技術を深めるなら技術の知見を、日々積み上げていく必要があります。
どちらが正解かは、あなた自身の向き不向きと、やりたいことによって変わります。
自分はどちらに向いているか
迷っている方のために、簡単な判断の目安をお伝えします。
PMに向いている人
- 人と話すことが苦にならない
- 数字やスケジュール管理が得意、または好き
- プロジェクト全体を俯瞰して考えるのが楽しい
- 「作ること」より「まとめること・進めること」にやりがいを感じる
技術を極めることに向いている人
- コードを書いているときに没頭できる
- 「なぜこの処理が遅いのか」を突き詰めることが楽しい
- 品質や設計の美しさにこだわりがある
- 一つのことを深く掘り下げることが得意
どちらのキャリアも、市場価値は十分にあります。重要なのは「なんとなく」ではなく、自分がどちらに向いているかを早めに見極めて、その方向に集中して知見を積み上げることです。
転職でキャリアの方向性を変える選択肢も
現在の会社でPMへの道が見えない、あるいは技術を極める環境がないという場合は、転職でキャリアの方向性を変えることも有効な選択肢です。
転職活動を始める前に、自分のスキルが市場でどう評価されているかを確認しておくと、次の会社を選ぶ基準が明確になります。
▶ ITエンジニア特化のキャリア相談:レバテックダイレクト
PMへの転向も、技術職の深化も、専門のエージェントに相談できます。
まとめ
PMと技術は、求められるスキルがまったく異なる別の仕事です。
- PMは管理の仕事。数字とコミュニケーション力が求められる
- 技術は作る仕事。処理速度・保守性・セキュリティまで考慮した実装力が求められる
- 「技術をやりながら後でPMに」は、どちらも中途半端になるリスクがある
- どちらを選ぶにしても、早めに決めて、その方向に集中して積み上げることが重要
キャリアの方向性を早めに決断することが、3〜5年目のエンジニアにとって最も大切なことかもしれません。
関連記事:

コメント